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NOTE:This is a version of Documentation/HOWTO translated into Japanese.This document is maintained by Tsugikazu Shibata <tshibata@ab.jp.nec.com>and the JF Project team <www.linux.or.jp/JF>.If you find any difference between this document and the original fileor a problem with the translation,please contact the maintainer of this file or JF project.Please also note that the purpose of this file is to be easier to readfor non English (read: Japanese) speakers and is not intended as afork. So if you have any comments or updates for this file, please tryto update the original English file first.Last Updated: 2007/11/16==================================これは、linux-2.6.24/Documentation/HOWTOの和訳です。翻訳団体: JF プロジェクト < http://www.linux.or.jp/JF/ >翻訳日: 2007/11/10翻訳者: Tsugikazu Shibata <tshibata at ab dot jp dot nec dot com>校正者: 松倉さん <nbh--mats at nifty dot com>小林 雅典さん (Masanori Kobayasi) <zap03216 at nifty dot ne dot jp>武井伸光さん、<takei at webmasters dot gr dot jp>かねこさん (Seiji Kaneko) <skaneko at a2 dot mbn dot or dot jp>野口さん (Kenji Noguchi) <tokyo246 at gmail dot com>河内さん (Takayoshi Kochi) <t-kochi at bq dot jp dot nec dot com>岩本さん (iwamoto) <iwamoto.kn at ncos dot nec dot co dot jp>内田さん (Satoshi Uchida) <s-uchida at ap dot jp dot nec dot com>==================================Linux カーネル開発のやり方-------------------------------これは上のトピック( Linux カーネル開発のやり方)の重要な事柄を網羅したドキュメントです。ここには Linux カーネル開発者になるための方法とLinux カーネル開発コミュニティと共に活動するやり方を学ぶ方法が含まれています。カーネルプログラミングに関する技術的な項目に関することは何も含めないようにしていますが、カーネル開発者となるための正しい方向に向かう手助けになります。もし、このドキュメントのどこかが古くなっていた場合には、このドキュメントの最後にリストしたメンテナにパッチを送ってください。はじめに---------あなたは Linux カーネルの開発者になる方法を学びたいのでしょうか? それともあなたは上司から「このデバイスの Linux ドライバを書くように」と言われているのでしょうか?この文書の目的は、あなたが踏むべき手順と、コミュニティと一緒にうまく働くヒントを書き下すことで、あなたが知るべき全てのことを教えることです。また、このコミュニティがなぜ今うまくまわっているのかという理由の一部も説明しようと試みています。カーネルは 少量のアーキテクチャ依存部分がアセンブリ言語で書かれている以外は大部分は C 言語で書かれています。C言語をよく理解していることはカーネル開発者には必要です。アーキテクチャ向けの低レベル部分の開発をするのでなければ、(どんなアーキテクチャでも)アセンブリ(訳注: 言語)は必要ありません。以下の本は、C 言語の十分な知識や何年もの経験に取って代わるものではありませんが、少なくともリファレンスとしては良い本です。- "The C Programming Language" by Kernighan and Ritchie [Prentice Hall]-『プログラミング言語C第2版』(B.W. カーニハン/D.M. リッチー著 石田晴久訳) [共立出版]- "Practical C Programming" by Steve Oualline [O'Reilly]- 『C実践プログラミング第3版』(Steve Oualline著 望月康司監訳 谷口功訳) [オライリージャパン]- "C: A Reference Manual" by Harbison and Steele [Prentice Hall]- 『新・詳説 C 言語 H&S リファレンス』(サミュエル P ハービソン/ガイ L スティール共著 斉藤 信男監訳)[ソフトバンク]カーネルは GNU C と GNU ツールチェインを使って書かれています。カーネルは ISO C89 仕様に準拠して書く一方で、標準には無い言語拡張を多く使っています。カーネルは標準 C ライブラリとは関係がないといった、C 言語フリースタンディング環境です。そのため、C の標準で使えないものもあります。任意の long long の除算や浮動小数点は使えません。ときどき、カーネルがツールチェインや C 言語拡張に置いている前提がどうなっているのかわかりにくいことがあり、また、残念なことに決定的なリファレンスは存在しません。情報を得るには、gcc の info ページ( info gcc )を見てください。あなたは既存の開発コミュニティと一緒に作業する方法を学ぼうとしていることに留意してください。そのコミュニティは、コーディング、スタイル、開発手順について高度な標準を持つ、多様な人の集まりです。地理的に分散した大規模なチームに対してもっともうまくいくとわかったことをベースにしながら、これらの標準は長い時間をかけて築かれてきました。これらはきちんと文書化されていますから、事前にこれらの標準についてできるだけたくさん学んでください。また皆があなたやあなたの会社のやり方に合わせてくれると思わないでください。法的問題------------Linux カーネルのソースコードは GPL ライセンスの下でリリースされています。ライセンスの詳細については、ソースツリーのメインディレクトリに存在する、COPYING のファイルを見てください。もしライセンスについてさらに質問があれば、Linux Kernel メーリングリストに質問するのではなく、どうぞ法律家に相談してください。メーリングリストの人達は法律家ではなく、法的問題については彼らの声明はあてにするべきではありません。GPL に関する共通の質問や回答については、以下を参照してください。http://www.gnu.org/licenses/gpl-faq.htmlドキュメント------------Linux カーネルソースツリーは幅広い範囲のドキュメントを含んでおり、それらはカーネルコミュニティと会話する方法を学ぶのに非常に貴重なものです。新しい機能がカーネルに追加される場合、その機能の使い方について説明した新しいドキュメントファイルも追加することを勧めます。カーネルの変更が、カーネルがユーザ空間に公開しているインターフェイスの変更を引き起こす場合、その変更を説明するマニュアルページのパッチや情報をマニュアルページのメンテナ mtk.manpages@gmail.com に送ることを勧めます。以下はカーネルソースツリーに含まれている読んでおくべきファイルの一覧です-READMEこのファイルは Linuxカーネルの簡単な背景とカーネルを設定(訳注configure )し、生成(訳注 build )するために必要なことは何かが書かれています。カーネルに関して初めての人はここからスタートすると良いでしょう。Documentation/Changesこのファイルはカーネルをうまく生成(訳注 build )し、走らせるのに最小限のレベルで必要な数々のソフトウェアパッケージの一覧を示しています。Documentation/CodingStyleこれは Linux カーネルのコーディングスタイルと背景にある理由を記述しています。全ての新しいコードはこのドキュメントにあるガイドラインに従っていることを期待されています。大部分のメンテナはこれらのルールに従っているものだけを受け付け、多くの人は正しいスタイルのコードだけをレビューします。Documentation/SubmittingPatchesDocumentation/SubmittingDriversこれらのファイルには、どうやってうまくパッチを作って投稿するかについて非常に詳しく書かれており、以下を含みます(これだけに限らないけれども)- Email に含むこと- Email の形式- だれに送るかこれらのルールに従えばうまくいくことを保証することではありませんが (すべてのパッチは内容とスタイルについて精査を受けるので)、ルールに従わなければ間違いなくうまくいかないでしょう。この他にパッチを作る方法についてのよくできた記述は-"The Perfect Patch"http://www.zip.com.au/~akpm/linux/patches/stuff/tpp.txt"Linux kernel patch submission format"http://linux.yyz.us/patch-format.htmlDocumentation/stable_api_nonsense.txtこのファイルはカーネルの中に不変のAPIを持たないことにした意識的な決断の背景にある理由について書かれています。以下のようなことを含んでいます-- サブシステムとの間に層を作ること(コンパチビリティのため?)- オペレーティングシステム間のドライバの移植性- カーネルソースツリーの素早い変更を遅らせる(もしくは素早い変更を妨げる)このドキュメントは Linux 開発の思想を理解するのに非常に重要です。そして、他のOSでの開発者が Linux に移る時にとても重要です。Documentation/SecurityBugsもし Linux カーネルでセキュリティ問題を発見したように思ったら、このドキュメントのステップに従ってカーネル開発者に連絡し、問題解決を支援してください。Documentation/ManagementStyleこのドキュメントは Linux カーネルのメンテナ達がどう行動するか、彼らの手法の背景にある共有されている精神について記述しています。これはカーネル開発の初心者なら(もしくは、単に興味があるだけの人でも)重要です。なぜならこのドキュメントは、カーネルメンテナ達の独特な行動についての多くの誤解や混乱を解消するからです。Documentation/stable_kernel_rules.txtこのファイルはどのように stable カーネルのリリースが行われるかのルールが記述されています。そしてこれらのリリースの中のどこかで変更を取り入れてもらいたい場合に何をすれば良いかが示されています。Documentation/kernel-docs.txtカーネル開発に付随する外部ドキュメントのリストです。もしあなたが探しているものがカーネル内のドキュメントでみつからなかった場合、このリストをあたってみてください。Documentation/applying-patches.txtパッチとはなにか、パッチをどうやって様々なカーネルの開発ブランチに適用するのかについて正確に記述した良い入門書です。カーネルはソースコードから自動的に生成可能な多数のドキュメントを自分自身でもっています。これにはカーネル内 API のすべての記述や、どう正しくロックをかけるかの規則が含まれます。このドキュメントはDocumentation/DocBook/ ディレクトリに作られ、以下のようにmake pdfdocsmake psdocsmake htmldocsmake mandocsコマンドを実行するとメインカーネルのソースディレクトリからそれぞれ、PDF, Postscript, HTML, man page の形式で生成されます。カーネル開発者になるには---------------------------もしあなたが、Linux カーネル開発について何も知らないならば、KernelNewbies プロジェクトを見るべきですhttp://kernelnewbies.orgこのサイトには役に立つメーリングリストがあり、基本的なカーネル開発に関するほとんどどんな種類の質問もできます (既に回答されているようなことを聞く前にまずはアーカイブを調べてください)。またここには、リアルタイムで質問を聞くことができる IRC チャネルや、Linuxカーネルの開発に関して学ぶのに便利なたくさんの役に立つドキュメントがあります。web サイトには、コードの構成、サブシステム、現在存在するプロジェクト(ツリーにあるもの無いものの両方)の基本的な管理情報があります。ここには、また、カーネルのコンパイルのやり方やパッチの当て方などの間接的な基本情報も記述されています。あなたがどこからスタートして良いかわからないが、Linux カーネル開発コミュニティに参加して何かすることをさがしている場合には、Linux kernelJanitor's プロジェクトにいけば良いでしょう -http://janitor.kernelnewbies.org/ここはそのようなスタートをするのにうってつけの場所です。ここには、Linux カーネルソースツリーの中に含まれる、きれいにし、修正しなければならない、単純な問題のリストが記述されています。このプロジェクトに関わる開発者と一緒に作業することで、あなたのパッチを Linuxカーネルツリーに入れるための基礎を学ぶことができ、そしてもしあなたがまだアイディアを持っていない場合には、次にやる仕事の方向性が見えてくるかもしれません。もしあなたが、すでにひとまとまりコードを書いていて、カーネルツリーに入れたいと思っていたり、それに関する適切な支援を求めたい場合、カーネルメンターズプロジェクトはそのような皆さんを助けるためにできました。ここにはメーリングリストがあり、以下から参照できますhttp://selenic.com/mailman/listinfo/kernel-mentors実際に Linux カーネルのコードについて修正を加える前に、どうやってそのコードが動作するのかを理解することが必要です。そのためには、特別なツールの助けを借りてでも、それを直接よく読むことが最良の方法です(ほとんどのトリッキーな部分は十分にコメントしてありますから)。そういうツールで特におすすめなのは、Linux クロスリファレンスプロジェクトです。これは、自己参照方式で、索引がついた web 形式で、ソースコードを参照することができます。この最新の素晴しいカーネルコードのリポジトリは以下で見つかります-http://sosdg.org/~qiyong/lxr/開発プロセス-----------------------Linux カーネルの開発プロセスは現在幾つかの異なるメインカーネル「ブランチ」と多数のサブシステム毎のカーネルブランチから構成されます。これらのブランチとは-- メインの 2.6.x カーネルツリー- 2.6.x.y -stable カーネルツリー- 2.6.x -git カーネルパッチ- 2.6.x -mm カーネルパッチ- サブシステム毎のカーネルツリーとパッチ2.6.x カーネルツリー-----------------2.6.x カーネルは Linus Torvalds によってメンテナンスされ、kernel.orgの pub/linux/kernel/v2.6/ ディレクトリに存在します。この開発プロセスは以下のとおり-- 新しいカーネルがリリースされた直後に、2週間の特別期間が設けられ、この期間中に、メンテナ達は Linus に大きな差分を送ることができます。このような差分は通常 -mm カーネルに数週間含まれてきたパッチです。大きな変更は git(カーネルのソース管理ツール、詳細はhttp://git.or.cz/ 参照) を使って送るのが好ましいやり方ですが、パッチファイルの形式のまま送るのでも十分です。- 2週間後、-rc1 カーネルがリリースされ、この後にはカーネル全体の安定性に影響をあたえるような新機能は含まない類のパッチしか取り込むことはできません。新しいドライバ(もしくはファイルシステム)のパッチは-rc1 の後で受け付けられることもあることを覚えておいてください。なぜなら、変更が独立していて、追加されたコードの外の領域に影響を与えない限り、退行のリスクは無いからです。-rc1 がリリースされた後、Linus へパッチを送付するのに git を使うこともできますが、パッチはレビューのために、パブリックなメーリングリストへも同時に送る必要があります。- 新しい -rc は Linus が、最新の git ツリーがテスト目的であれば十分に安定した状態にあると判断したときにリリースされます。目標は毎週新しい -rc カーネルをリリースすることです。- 以下の URL で各 -rc リリースに存在する既知の後戻り問題のリストが追跡されます-http://kernelnewbies.org/known_regressions- このプロセスはカーネルが 「準備ができた」と考えられるまで継続します。このプロセスはだいたい 6週間継続します。Andrew Morton が Linux-kernel メーリングリストにカーネルリリースについて書いたことをここで言っておくことは価値があります-「カーネルがいつリリースされるかは誰も知りません。なぜなら、これは現実に認識されたバグの状況によりリリースされるのであり、前もって決められた計画によってリリースされるものではないからです。」2.6.x.y -stable カーネルツリー---------------------------バージョンに4つ目の数字がついたカーネルは -stable カーネルです。これには、2.6.x カーネルで見つかったセキュリティ問題や重大な後戻りに対する比較的小さい重要な修正が含まれます。これは、開発/実験的バージョンのテストに協力することに興味が無く、最新の安定したカーネルを使いたいユーザに推奨するブランチです。もし、2.6.x.y カーネルが存在しない場合には、番号が一番大きい 2.6.xが最新の安定版カーネルです。2.6.x.y は "stable" チーム <stable@kernel.org> でメンテされており、だいたい隔週でリリースされています。カーネルツリーに入っている、Documentation/stable_kernel_rules.txt ファイルにはどのような種類の変更が -stable ツリーに受け入れ可能か、またリリースプロセスがどう動くかが記述されています。2.6.x -git パッチ------------------git リポジトリで管理されているLinus のカーネルツリーの毎日のスナップショットがあります。(だから -git という名前がついています)。これらのパッチはおおむね毎日リリースされており、Linus のツリーの現状を表します。これは -rc カーネルと比べて、パッチが大丈夫かどうかも確認しないで自動的に生成されるので、より実験的です。2.6.x -mm カーネルパッチ------------------------Andrew Morton によってリリースされる実験的なカーネルパッチ群です。Andrew は個別のサブシステムカーネルツリーとパッチを全て集めてきてlinux-kernel メーリングリストで収集された多数のパッチと同時に一つにまとめます。このツリーは新機能とパッチが検証される場となります。ある期間の間パッチが -mm に入って価値を証明されたら、Andrew やサブシステムメンテナが、メインラインへ入れるように Linus にプッシュします。メインカーネルツリーに含めるために Linus に送る前に、すべての新しいパッチが -mm ツリーでテストされることが強く推奨されます。これらのカーネルは安定して動作すべきシステムとして使うのには適切ではありませんし、カーネルブランチの中でももっとも動作にリスクが高いものです。もしあなたが、カーネル開発プロセスの支援をしたいと思っているのであれば、どうぞこれらのカーネルリリースをテストに使ってみて、そしてもし問題があれば、またもし全てが正しく動作したとしても、linux-kernel メーリングリストにフィードバックを提供してください。すべての他の実験的パッチに加えて、これらのカーネルは通常リリース時点でメインラインの -git カーネルに含まれる全ての変更も含んでいます。-mm カーネルは決まったスケジュールではリリースされません、しかし通常幾つかの -mm カーネル (1 から 3 が普通)が各-rc カーネルの間にリリースされます。サブシステム毎のカーネルツリーとパッチ-------------------------------------------カーネルの様々な領域で何が起きているかを見られるようにするため、多くのカーネルサブシステム開発者は彼らの開発ツリーを公開しています。これらのツリーは説明したように -mm カーネルリリースに入れ込まれます。以下はさまざまなカーネルツリーの中のいくつかのリスト-git ツリー-- Kbuild の開発ツリー、Sam Ravnborg <sam@ravnborg.org>git.kernel.org:/pub/scm/linux/kernel/git/sam/kbuild.git- ACPI の開発ツリー、 Len Brown <len.brown@intel.com>git.kernel.org:/pub/scm/linux/kernel/git/lenb/linux-acpi-2.6.git- Block の開発ツリー、Jens Axboe <axboe@suse.de>git.kernel.org:/pub/scm/linux/kernel/git/axboe/linux-2.6-block.git- DRM の開発ツリー、Dave Airlie <airlied@linux.ie>git.kernel.org:/pub/scm/linux/kernel/git/airlied/drm-2.6.git- ia64 の開発ツリー、Tony Luck <tony.luck@intel.com>git.kernel.org:/pub/scm/linux/kernel/git/aegl/linux-2.6.git- infiniband, Roland Dreier <rolandd@cisco.com>git.kernel.org:/pub/scm/linux/kernel/git/roland/infiniband.git- libata, Jeff Garzik <jgarzik@pobox.com>git.kernel.org:/pub/scm/linux/kernel/git/jgarzik/libata-dev.git- ネットワークドライバ, Jeff Garzik <jgarzik@pobox.com>git.kernel.org:/pub/scm/linux/kernel/git/jgarzik/netdev-2.6.git- pcmcia, Dominik Brodowski <linux@dominikbrodowski.net>git.kernel.org:/pub/scm/linux/kernel/git/brodo/pcmcia-2.6.git- SCSI, James Bottomley <James.Bottomley@SteelEye.com>git.kernel.org:/pub/scm/linux/kernel/git/jejb/scsi-misc-2.6.gitquilt ツリー-- USB, PCI ドライバコアと I2C, Greg Kroah-Hartman <gregkh@suse.de>kernel.org/pub/linux/kernel/people/gregkh/gregkh-2.6/- x86-64 と i386 の仲間 Andi Kleen <ak@suse.de>その他のカーネルツリーは http://git.kernel.org/ と MAINTAINERS ファイルに一覧表があります。バグレポート-------------bugzilla.kernel.org は Linux カーネル開発者がカーネルのバグを追跡する場所です。ユーザは見つけたバグの全てをこのツールで報告すべきです。どう kernel bugzilla を使うかの詳細は、以下を参照してください-http://test.kernel.org/bugzilla/faq.htmlメインカーネルソースディレクトリにあるファイル REPORTING-BUGS はカーネルバグらしいものについてどうレポートするかの良いテンプレートであり、問題の追跡を助けるためにカーネル開発者にとってどんな情報が必要なのかの詳細が書かれています。メーリングリスト-------------上のいくつかのドキュメントで述べていますが、コアカーネル開発者の大部分は Linux kernel メーリングリストに参加しています。このリストの登録/脱退の方法については以下を参照してください-http://vger.kernel.org/vger-lists.html#linux-kernelこのメーリングリストのアーカイブは web 上の多数の場所に存在します。これらのアーカイブを探すにはサーチエンジンを使いましょう。例えば-http://dir.gmane.org/gmane.linux.kernelリストに投稿する前にすでにその話題がアーカイブに存在するかどうかを検索することを是非やってください。多数の事がすでに詳細に渡って議論されており、アーカイブにのみ記録されています。大部分のカーネルサブシステムも自分の個別の開発を実施するメーリングリストを持っています。個々のグループがどんなリストを持っているかは、MAINTAINERS ファイルにリストがありますので参照してください。多くのリストは kernel.org でホストされています。これらの情報は以下にあります-http://vger.kernel.org/vger-lists.htmlメーリングリストを使う場合、良い行動習慣に従うようにしましょう。少し安っぽいが、以下の URL は上のリスト(や他のリスト)で会話する場合のシンプルなガイドラインを示しています-http://www.albion.com/netiquette/もし複数の人があなたのメールに返事をした場合、CC: で受ける人のリストはだいぶ多くなるでしょう。良い理由がない場合、CC: リストから誰かを削除をしないように、また、メーリングリストのアドレスだけにリプライすることのないようにしましょう。1つは送信者から、もう1つはリストからのように、メールを2回受けることになってもそれに慣れ、しゃれたメールヘッダーを追加してこの状態を変えようとしないように。人々はそのようなことは好みません。今までのメールでのやりとりとその間のあなたの発言はそのまま残し、"John Kernlehacker wrote ...:" の行をあなたのリプライの先頭行にして、メールの先頭でなく、各引用行の間にあなたの言いたいことを追加するべきです。もしパッチをメールに付ける場合は、Documentaion/SubmittingPatches に提示されているように、それは プレーンな可読テキストにすることを忘れないようにしましょう。カーネル開発者は 添付や圧縮したパッチを扱いたがりません-彼らはあなたのパッチの行毎にコメントを入れたいので、そのためにはそうするしかありません。あなたのメールプログラムが空白やタブを圧縮しないように確認した方が良いです。最初の良いテストとしては、自分にメールを送ってみて、そのパッチを自分で当ててみることです。もしそれがうまく行かないなら、あなたのメールプログラムを直してもらうか、正しく動くように変えるべきです。とりわけ、他の登録者に対する尊敬を表すようにすることを覚えておいてください。コミュニティと共に働くこと--------------------------カーネルコミュニティのゴールは可能なかぎり最高のカーネルを提供することです。あなたがパッチを受け入れてもらうために投稿した場合、それは、技術的メリットだけがレビューされます。その際、あなたは何を予想すべきでしょうか?- 批判- コメント- 変更の要求- パッチの正当性の証明要求- 沈黙思い出してください、ここはあなたのパッチをカーネルに入れる話です。あなたは、あなたのパッチに対する批判とコメントを受け入れるべきで、それらを技術的レベルで評価して、パッチを再作成するか、なぜそれらの変更をすべきでないかを明確で簡潔な理由の説明を提供してください。もし、あなたのパッチに何も反応がない場合、たまにはメールの山に埋もれて見逃され、あなたの投稿が忘れられてしまうこともあるので、数日待って再度投稿してください。あなたがやるべきでないものは?- 質問なしにあなたのパッチが受け入れられると想像すること- 守りに入ること- コメントを無視すること- 要求された変更を何もしないでパッチを出し直すこと可能な限り最高の技術的解決を求めているコミュニティでは、パッチがどのくらい有益なのかについては常に異なる意見があります。あなたは協調的であるべきですし、また、あなたのアイディアをカーネルに対してうまく合わせるようにすることが望まれています。もしくは、最低限あなたのアイディアがそれだけの価値があるとすすんで証明するようにしなければなりません。正しい解決に向かって進もうという意志がある限り、間違うことがあっても許容されることを忘れないでください。あなたの最初のパッチに単に 1ダースもの修正を求めるリストの返答になることも普通のことです。これはあなたのパッチが受け入れられないということでは *ありません*、そしてあなた自身に反対することを意味するのでも *ありません*。単に自分のパッチに対して指摘された問題を全て修正して再送すれば良いのです。カーネルコミュニティと企業組織のちがい-----------------------------------------------------------------カーネルコミュニティは大部分の伝統的な会社の開発環境とは異ったやり方で動いています。以下は問題を避けるためにできると良いことのリストです-あなたの提案する変更について言うときのうまい言い方:- "これは複数の問題を解決します"- "これは2000行のコードを削除します"- "以下のパッチは、私が言おうとしていることを説明するものです"- "私はこれを5つの異なるアーキテクチャでテストしたのですが..."- "以下は一連の小さなパッチ群ですが..."- "これは典型的なマシンでの性能を向上させます.."やめた方が良い悪い言い方:- このやり方で AIX/ptx/Solaris ではできたので、できるはずだ- 私はこれを20年もの間やってきた、だから- これは、私の会社が金儲けをするために必要だ- これは我々のエンタープライズ向け商品ラインのためである- これは 私が自分のアイディアを記述した、1000ページの設計資料である- 私はこれについて、6ケ月作業している。- 以下は ... に関する5000行のパッチです- 私は現在のぐちゃぐちゃを全部書き直した、それが以下です...- 私は〆切がある、そのためこのパッチは今すぐ適用される必要があるカーネルコミュニティが大部分の伝統的なソフトウェアエンジニアリングの労働環境と異なるもう一つの点は、やりとりに顔を合わせないということです。email と irc を第一のコミュニケーションの形とする一つの利点は、性別や民族の差別がないことです。Linux カーネルの職場環境は女性や少数民族を受容します。なぜなら、email アドレスによってのみあなたが認識されるからです。国際的な側面からも活動領域を均等にするようにします。なぜならば、あなたは人の名前で性別を想像できないからです。ある男性が アンドレアという名前で、女性の名前は パット かもしれません (訳注 Andrea は米国では女性、それ以外(欧州など)では男性名として使われることが多い。同様に、Pat はPatricia (主に女性名)や Patrick (主に男性名)の略称)。Linux カーネルの活動をして、意見を表明したことがある大部分の女性は、前向きな経験をもっています。言葉の壁は英語が得意でない一部の人には問題になります。メーリングリストの中できちんとアイディアを交換するには、相当うまく英語を操れる必要があることもあります。そのため、あなたは自分のメールを送る前に英語で意味が通じているかをチェックすることをお薦めします。変更を分割する---------------------Linux カーネルコミュニティは、一度に大量のコードの塊を喜んで受容することはありません。変更は正確に説明される必要があり、議論され、小さい、個別の部分に分割する必要があります。これはこれまで多くの会社がやり慣れてきたことと全く正反対のことです。あなたのプロポーザルは、開発プロセスのとても早い段階から紹介されるべきです。そうすれば あなたは自分のやっていることにフィードバックを得られます。これは、コミュニティからみれば、あなたが彼らと一緒にやっているように感じられ、単にあなたの提案する機能のゴミ捨て場として使っているのではない、と感じられるでしょう。しかし、一度に 50 もの email をメーリングリストに送りつけるようなことはやってはいけません、あなたのパッチ群はいつもどんな時でもそれよりは小さくなければなりません。パッチを分割する理由は以下です-1) 小さいパッチはあなたのパッチが適用される見込みを大きくします、カーネルの人達はパッチが正しいかどうかを確認する時間や労力をかけないからです。5行のパッチはメンテナがたった1秒見るだけで適用できます。しかし、500行のパッチは、正しいことをレビューするのに数時間かかるかもしれません(時間はパッチのサイズなどにより指数関数に比例してかかります)小さいパッチは何かあったときにデバッグもとても簡単になります。パッチを1個1個取り除くのは、とても大きなパッチを当てた後に(かつ、何かおかしくなった後で)解剖するのに比べればとても簡単です。2) 小さいパッチを送るだけでなく、送るまえに、書き直して、シンプルにする(もしくは、単に順番を変えるだけでも)ことも、とても重要です。以下はカーネル開発者の Al Viro のたとえ話です:"生徒の数学の宿題を採点する先生のことを考えてみてください、先生は生徒が解に到達するまでの試行錯誤を見たいとは思わないでしょう。先生は簡潔な最高の解を見たいのです。良い生徒はこれを知っており、そして最終解の前の中間作業を提出することは決してないのです"カーネル開発でもこれは同じです。メンテナ達とレビューア達は、問題を解決する解の背後になる思考プロセスを見たいとは思いません。彼らは単純であざやかな解決方法を見たいのです。あざやかな解を説明するのと、コミュニティと共に仕事をし、未解決の仕事を議論することのバランスをキープするのは難しいかもしれません。ですから、開発プロセスの早期段階で改善のためのフィードバックをもらうようにするのも良いですが、変更点を小さい部分に分割して全体ではまだ完成していない仕事を(部分的に)取り込んでもらえるようにすることも良いことです。また、でき上がっていないものや、"将来直す" ようなパッチを、本流に含めてもらうように送っても、それは受け付けられないことを理解してください。あなたの変更を正当化する-------------------あなたのパッチを分割するのと同時に、なぜその変更を追加しなければならないかを Linux コミュニティに知らせることはとても重要です。新機能は必要性と有用性で正当化されなければなりません。あなたの変更の説明--------------------あなたのパッチを送付する場合には、メールの中のテキストで何を言うかについて、特別に注意を払ってください。この情報はパッチの ChangeLog に使われ、いつも皆がみられるように保管されます。これは次のような項目を含め、パッチを完全に記述するべきです-- なぜ変更が必要か- パッチ全体の設計アプローチ- 実装の詳細- テスト結果これについて全てがどのようにあるべきかについての詳細は、以下のドキュメントの ChangeLog セクションを見てください-"The Perfect Patch"http://www.zip.com.au/~akpm/linux/patches/stuff/tpp.txtこれらのどれもが、時にはとても困難です。これらの慣例を完璧に実施するには数年かかるかもしれません。これは継続的な改善のプロセスであり、そのためには多数の忍耐と決意を必要とするものです。でも、諦めないで、これは可能なことです。多数の人がすでにできていますし、彼らも皆最初はあなたと同じところからスタートしたのですから。Paolo Ciarrocchi に感謝、彼は彼の書いた "Development Process"(http://linux.tar.bz/articles/2.6-development_process)セクションをこのテキストの原型にすることを許可してくれました。Rundy Dunlap と Gerrit Huizenga はメーリングリストでやるべきこととやってはいけないことのリストを提供してくれました。以下の人々のレビュー、コメント、貢献に感謝。Pat Mochel, Hanna Linder, Randy Dunlap, Kay Sievers,Vojtech Pavlik, Jan Kara, Josh Boyer, Kees Cook, Andrew Morton, AndiKleen, Vadim Lobanov, Jesper Juhl, Adrian Bunk, Keri Harris, Frans Pop,David A. Wheeler, Junio Hamano, Michael Kerrisk, と Alex Shepard彼らの支援なしでは、このドキュメントはできなかったでしょう。Maintainer: Greg Kroah-Hartman <greg@kroah.com>
